2017年4月17日月曜日

After Referendum -- 国民投票の後に

昨日トルコでは、
憲法改正の是非を問う
国民投票が行われました。

この憲法改正については、
メディアでも取り上げられているので
ご存知の方も多いと思いますが、
簡単に言うと、
これまで行政の権限をほとんど持たなかった大統領に
絶対的な行政の執行権を与えると言うもの。

この法案が通ってしまうと、
すでに暴走しつつある現大統領の独裁色が
さらに強くなってしまう、というのが
多くの人が懸念していることだと思います。

で結果は。

賛成51%、反対49%。

僅差ではありますが、
国民の半数以上が
憲法改正に賛成する結果となりました。

憲法改正に反対する人が
圧倒的に多いと思われる私の住む地域では、
昨晩はその結果に抗議する
フライパンや鍋を叩く音、
ホイッスル、
スローガンを叫ぶ声などが、
数時間に渡り響き渡りました。

そして一夜明けて、今朝。
町はいつも以上に静かで、
人の声がまったくせず、
どこからか飛んで来た春の鳥の鳴き声だけが、
ただただ、町に響き渡っています。

みんな、落ち込んでいるんだろうなぁ。
分かります、その気持ち。

そこで考えたのです、
いわゆる
『民主主義』(デモクラシー)ってなんだろうって。

民主主義の語源はギリシャ語の
"demokratia"。
demos(人民)とkratia(権力)という
二つの言葉が合わさり、
本来ならば
『人民が権力を握り、自らそれを行使する政治』
を意味するそうです。

選挙はもともとは
制限されていたそうなんですが、
それに対する批判もあって、
納税額や性別などによって選挙権を差別しない『普通選挙法』が
1792年からフランスを皮切りに各国で導入されました。

差別なく
人民に選挙権が与えられること自体は良かったのですが、
政治に対する考え方には
人の価値観なども相まって
(かなりの)ばらつきがあります。

自分の望む生活や社会を
自分で作っていくということは
簡単なことではありません。
ならば、
自分に変わってそれをやってくれる人がいたら、、、
多くの人はそう考えるでしょう。

市民が能動的でなくなればなくなるほど、
人々は『自分が望む社会を作ってくれるであろう』人に支配され、
それがゆくゆくは独裁主義へと変わっていく。

民主主義と独裁主義は、
決して別々のものではないのです。

トルコはいよいよ本格的な独裁政治が始まってしまう、
そういう意見もあるでしょうが、
自分の立ち位置に気付いたならば、
その流れに流されず、
正していくことも出来るはず。

それには
自ら行動することが必要。

だって、本当の民主主義は、
『人民が権力を握り、自らそれを行使する政治』、
人民が主体なのですから。

いや、あなた、
外国人だからそういうこと言えるのよ、
とも言われそうですが、
確かに置かれている立場は違っても、
これはある意味誰にでも共通することだと思います。

大切にしたいものは
他人任せにはせず、
自分で守る。

理想の社会があるのなら、
それを思い描くだけでなく、
どうやったら実現するか、
一つ一つ行動して具体化していくこと。

私は一つ一つ実行していきます。


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