2015年5月31日日曜日

16th World Kendo Championship -- 第16回世界剣道選手権大会

5月29日から31日の3日間、東京・九段下にある日本武道館で、第16回世界剣道選手権大会が行われていました。

今回の大会ポスターは漫画家の井上雄彦さんが描いたそうです。
井上さんご自身も、小学生から中学生まで剣道をしていたとか。
このポスターを描いて、また剣道をやりたくなったそうです。

トルコも昨年、念願のヨーロッパ剣道連盟に加入したことで世界大会への参加権を得ることができ、今回私がお世話になっている道場からも、男女各2名、計4名が大会に出場しました。
(詳しくはこちら→イスタンブールで剣道をご覧くださいね!)
結果は、、、
残念ながら男女ともに決勝トーナメント進出にはなりませんでしたが、男子は強豪韓国と対戦することができたので、それだけでも良い勉強になったと思います。

トルコ代表・男子チームの面々。

世界剣道選手権大会(World Kendo Championship)は、第1回目の大会が1970年に日本武道館で行われて以来、3年に一度開催されており、日本では、第1回目の東京、第4回目の札幌、第10回目の京都と、これまで3回行われています。
当初の参加国・地域は17だったそうですが、今年の参加国・地域は56。
年々海外の剣士たちのレベルも上がってきています。

今回、日本チームの準決勝と決勝をインターネットで見ましたが、剣道をスポーツとみなしているかのような韓国との決勝戦は、勝つためには手段を選ばないかのような、時にはまるで格闘技のような剣道で、見ていて個人的に胸が痛くなりました。


剣道に限らず、武道では『礼』を重んじています。
剣道は剣術を通して、柔道は柔術を通して、『人の道』を学ぶもので、相手は敵ではなく自分を成長させてくれる存在とします。
その相手に対して、礼をもって感謝の気持ちを表すことは当然のこと。
礼儀礼節を無くしては、剣道も柔道も単なる暴力に過ぎません。

生まれ育った環境にもよりますが、日本で生まれ育った日本人の大半には、このような礼儀作法を小さい頃から教えられているので、こういった概念もそう抵抗なく理解できると思いますが、果たしてそういった基盤のない外国人にとってはどうなのでしょう。
日本の文化や伝統は、非常に精神性の高いものが多いため、知識として頭で理解はしても、それを実際に実践するのは、中々難しいことではないかと思います。
世界的な剣道人口が増えるにつれ、日本ではタブーとされている、抗議やブーイングなどといった問題は、今後更に増えて行くのではと感じています。



韓国との決勝戦の前に網代忠勝選手と竹ノ内祐也選手の男子個人戦の決勝戦を見たのですが、こちらはとても美しかった!
相手を尊重し、間合いを取り、相手と向き合い、呼吸を整え、そして挑む。
剣道は、まさしくアートです!

色々と複雑な気持ちが混じり合いながらネット観戦した世界選手権。
団体戦は男女ともに日本チームが、個人戦も男子は網代忠勝選手、女子は松本弥月選手とともに日本人が、それぞれ優勝しました。

何はともあれ、参加した選手のみなさん、お疲れさまでした!

(写真は全て全日本剣道連盟のFlickrより拝借しました。)


ブログランキングに参加しています。 応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村
にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ
にほんブログ村

To Heybeli Ada -- ヘイベリ島へ

私は太陽にとっても左右されやすい性質で、太陽が出ていない曇りや雨の日は引きこもりがち。
逆に太陽が出ると気持ちがウキウキして、朝、窓から見える空が真っ青だったりすると、出掛ける気満々。

すいーっという感じで、飛んできたカモメ。
本当に気持ちが良さそう。

この日も朝目覚めると、空は雲一つない青空!
というわけで、早起きして仕事をさっさと片付けたこの日、午後から久しぶりにプリンスィズ諸島へ出掛けてきました。

ボズポラス海峡にある9つの島から成るプリンスィズ諸島。
ここはビザンチン時代には王子たちの、その後のオットマン時代にはスルタンたちが島流しに遭った場所でした。
しかし19世紀になるとリゾート地として人気が出始め、イスタンブールの裕福な人たちがビクトリア様式の木造家屋を建てるようになり、それ以来、イスタンブールに住むお金持ちの避暑地として有名な場所の一つです。

ヨーロッパサイドのベシュクタシュ、アジアサイドのカドキョイから出ている連絡船で行ける島は、ビュユックアダ、ヘイベリアダ、ブルガズアダ、そしてクナルアダの4つ。
ビュユックアダ、ブルガズアダには行ったことがあるので、今回は『ギリシャっぽい』と言われているヘイベリアダに行くことに。

クナルアダ、ブルガズアダ、ヘイベリアダで人を降ろしても、
これだけの混雑っぷり。
みんなビュユックアダに行く人たちです。

フェリーは、クナルアダ、ブルガズアダ、ヘイベリアダ、ビュユックアダの順番に廻り、私の住むカドキョイからヘイベリアダまでは、およそ1時間。
フェリーはかなり混雑していましたが、島自体は夏休み前の平日の午後ということもあって、それほど混んではいませんでした。

フェリーはあんなに混雑していても、島はこのとおり。
ちなみにヘイベリアダはビュユックアダに続いて、
プリンスィズ諸島の中で2番目に大きな島です。

フェリー乗り場を下り、まずは町を徒歩で散策。

木造の家々が並ぶ町並み。
修復途中のものもちらほだ。
夏の間は修復はお休みになるらしいです。

パラボラアンテナがあるから、恐らく人が住んでいるかと。
美しく修復された古い家。

これから修復されるであろう家。
この家は1869年に建てられたようです。

ここヘイベリアダも、他のプリンスィズ諸島同様、車の乗り入れが禁止されているので、車の往来の騒々しさもなく、本当にのどか。
19世紀に建てられたと思われる木造家屋もあちこちにたくさんあって、ときおりそよいで来る海からの風も気持ち良くって、ヘイベリアダも中々いいな〜と思っていたものの、途中見つけた公園が『有料』だったり、"Beach"という看板を見つけて一路海岸を目指すも、プライベートビーチ化されていて入れなかったりと、かなり観光地化が進んでいて、正直ガッカリ。

途中寄った公園から海を見おろしたところ。
この後、入園料として5リラを請求されました。

夏の間しか人が来ないところだから、シーズンにしっかり稼いでおこう、っていうのは分かりますが、何でもかんでも有料化されてしまうのは、個人的にはかなり悲しい。
まあこれも、無料でビーチに行って泳げる、という恵まれた国から来たから故の愚痴なのかもしれませんが、、、

蹄の音が聞こえると思ったら、馬が!
自由に走る姿は本当に美しい。

2時間ほど散策し、喉も乾いたしお腹も空いたし、ということでフェリー乗り場前の通り沿いにある "Ada Restaurant"(『島のレストラン』。そのまんまのネーミング)に入りました。

ここで私たちのテーブルを担当したギャルソンがトルコ語で注文する私たちに、「出来たら英語で話してくれないかな?トルコ語あまり話せないので」と言ってきました。
どこの出身?と聞くと、「シリアのアレッポ」と言います。
何でも3ヶ月前に単身イスタンブールに来たそうです。
アレッポでは大学生だったそうですが、現在のシリア国内は内戦やISILの影響で混乱を極め、勉強どころか、安全に暮らすことさえ非常に難しい状況にあります
この青年、ドイツで勉強を続けるための資金を稼ぐためにここで働いている、と言っていましたが、それが叶うのは一体いつになるのでしょう。

シリア難民のことについては、書き始めると長くなりそうなので、これはまた別に書くことにしますが、ちょっと心に重たいものを感じながら、ヘイベリアダを後にしました。

帰りのフェリーはすでにこの状態。
みなさん、お疲れのようで。

行きのフェリーも混雑していましたが、帰りは行きにもましての大混雑!
座る場所などなく、帰りは1時間立ったままでしたが、デッキでフェリーに群がるカモメを見ながら、潮風に吹かれるのも、夏のイスタンブールならでは!です。

この写真、レンズをズームせずに撮っています。
それくらいカモメが近くまで寄って来ます。

そうそう、『ギリシャっぽい』と言われるヘイベリアダ。
ギリシャに行ったことがないので分かりませんが、かつてのギリシャ正教の教会があったり、ギリシャ正教の神学校や修道院があると言われているからかもしれません。

※ヘイベリアダを散策する手段として、徒歩の他に馬車と自転車があります。
これからの季節は日中はかなり暑いので、水は必携。トイレは途中寄った公園にありましたが有料です。


ブログランキングに参加しています。 応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村
にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ
にほんブログ村

2015年5月30日土曜日

Love Slovenia!

今回、バイオエネルギー療法のセミナーのために初めて訪れたスロベニア。

セミナーがメインで観光は『オマケ』だったこともあり、スロベニアは私にとって全くのノーマークでしたが、行ってみたら、何とステキな国だったこと!


自然、馬、シンプルだけど本物の暮らし、美味しい食べ物とワインなど、私の理想の生活がそこにはありました。
でも今回の旅でスロベニアの素晴らしさを発見できたのは、そこで出会った人たちとのご縁のおかげだったとつくづく感じています。
中でもairbnbを通して知り合ったブレッド湖のAna Marijaさんや、ブレッド周辺のガイドをつとめてくれた彼女のお嬢さんの役割は、とても大きかったと思います。
彼女たちに出会わなかったら、これほどスロベニアを満喫でき、イスタンブールに戻ってからも関心を抱き続けることはなかったと言っても過言ではありません。


また今回の旅のきっかけとなったセミナーでも、世界各国から集まった仲間たちと出会うことができました。
ドイツ人、フランス人、イタリア人、マケドニア人、そして南アフリカに住むブルガリア人、北アイルランドに住むドイツ人、オーストリアに住むポーランド人、スイスに住むクロアチア人など、私の世界も更に大きく広がって行きそうです。


これだから旅は楽しい!
これからも旅を続け、その土地で感じたこと、人たちの生活や考えを伝えて行きたいと思っています。


ブログランキングに参加しています。 応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 旅行ブログ 東欧・中欧旅行へ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 女一人旅へ
にほんブログ村
にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ
にほんブログ村

2015年5月29日金曜日

Where to Eat in Ljubljana -- リュブリャナでオススメのレストラン

リュブリャナの旧市街を流れるリュブリャナ川沿いには、ステキなカフェやレストランが沢山あります。
短時間しか滞在しない私のため、ブレッドでの宿のお嬢さんがオススメのお店を教えてくれ行ってみたところ、とても美味しかったので、覚書を兼ねてご紹介します。

リュブリャナは小規模ながら町並みもとても綺麗。

一軒目は、リュブリャナのタウンホールのすぐ近くにある、Valvasor。

左手がValvasor

お料理もお肉、お魚、野菜とセレクションは豊富。
ワインも手頃な値段で楽しめます。
私はここでも旬のアスパラを使ったパスタを。

パンツィエッタとトリュフのアスパラクリームソース?的な(笑)
上に乗っているフレッシュタイムをソースにつけて。

店内もおしゃれ!
右側の金色のドアの後ろにはトイレがあります。
トイレどこ?と聞いたら、ギャルソンが案内してくれました。

そして二軒目は、トリプルブリッジを川沿いに、ドラゴンブリッジとは反対方向に向かったところにある、Platana Bistro。

こちらはPlatana Bistroの店内。
食材はとても新鮮!

手前にカフェバーのPlatana Barがありますが、料理はこちらのPlatana Bistroでいただきます。
営業時間は10時から17時と短いのですが、メニューは旬の地元の食材のみを使っているそうです。
私はスロベニアの伝統的な食事をと、コースを注文しました。

レンズ豆とトマトのスープ。
パンもおいしいし、ワインはもはや当たり前。

コースは、スープ、サラダ、メイン、デザート、それにワイン。
コーヒーやお水は別料金です。

今日のメイン、アスパラがふんだんに入ったニョッキ。
ニョッキ,大好き!

甘さ控えめのリンゴのタルト。
これまた大好物。最後の最後に大好物がいただけてシアワセ♡

この日のメインはニョッキ。
スロベニアはイタリアと国境を接していることもあり、イタリア料理の影響も強く受けているように思います。
パスタ類はもちろんのこと、スロベニアは独自の乳製品文化があるようなので、クリームやチーズをふんだんに使ったソースもとっても美味しい!

そしてもう一軒、ここはレストランではありませんが、美味しいチョコレートショップ、Cukrcek。


特にここの『塩チョコレート』はチョコレート好きにはイチオシ。
カカオの味とほのかな甘さの中に、しょっぱい塩が!
スロベニアでは美味しい塩もとれるので、お土産に最適です。
Town HallからレストランValvasorに向かう左手にあります。

これが塩チョコレート。
3.75ユーロ。

Restaurant Valvasor
  1000, Srai trg 7, 1000 Ljubljana, Slovenia

Platana Bistro
  Kongresni trg 7, 1000 Ljubljana, Slovenia
  営業時間:10時−17時
  URL:http://bar-bistro-platana.atwebpages.com/index.html

Cukrcek
  Mestini trg 11, 1000 Ljubljana, Slovenia
  URL:http://www.cukrcek.si/en/index.html


ブログランキングに参加しています。 応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 旅行ブログ 東欧・中欧旅行へ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 女一人旅へ
にほんブログ村
にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ
にほんブログ村

Slovenia/Ljubljana -- スロベニア旅行記・首都リュブリャナ

ブレッド湖でほぼ1週間の滞在を終え、最後はちょこっと首都リュブリャナに滞在。

ふと見たアパートのドアにあった、悪魔?!

ここでスロベニアのことをちょっと。
スロベニアはバルカン半島の付け根に位置し、西はイタリア、北はオーストリア、東はハンガリー、南はクロアチアと国境を接しています。
歴史的に多くの異なった国に支配されており、1918年には国際的に認められていないものの自己決定を行使し他民族と共同でユーゴスラビアを樹立。
第二次世界大戦中は、ナチス・ドイツやイタリア王国、クロアチア独立国、ハンガリー王国などに占領・併合され、戦後は新たに樹立した、ユーゴスラビア社会主義共和国の一つとなりましたが、1991年6月、スロベニア紛争(十日間戦争)を経てユーゴスラビアから独立。
まだ建国24年の新しい国家です。

リュブリャナ駅から旧市街に向かうResljeva cesta。
ここを真っ直ぐ旧市街に向かうと、ドラゴンブリッジがあります。
駅からドラゴンブリッジまでは、徒歩でおよそ15分。

独立後の1991年から1992年にかけて経済不振が続いたものの、その後はヨーロッパ志向を強め、経済は回復。
政治もユーゴスラビア離脱前から民主的制度の設備が進められていたこともあって、他のどの旧ユーゴスラビア諸国よりも早く民主的制度が整えられ、2004年5月にはEUに加盟。
世界で最も安全な国の一つとされるほど、治安の良い国でもあります。

リュブリャナドラゴン。
後ろの森には、リュブリャナ城の尖塔が見えます。

そのスロベニアの首都が、リュブリャナ。
スロベニアの人口のおよそ14%の28万人がここで暮らしています。
リュブリャナ駅の南側にあるリュブリャナ城をぐるりと川が囲んでいる辺りが旧市街で、ここがリュブリャナで最も美しい地域。
リュブリャナのシンボルであるリュブリャナドラゴンのいる『竜の橋』や勇名な『トリプルブリッジ』(三本橋)もこの地域にあります。

トリプルブリッジ

橋のたもとではジプシーの人たちが音楽を演奏。
踊り出す人(多分観光客)もいて、一瞬イスタンブールかと(笑)

とてもコンパクトな町なので、観光は1日あれば十分。
町の中心部であってもやはり緑が多く、また川沿いに沢山のカフェやレストラン、ギャラリーなどがあるので、目的もなくブラブラするのも楽しいです。

ちょっと道をそれると、こんなステキな小道が。
この辺りはギャラリー街。

夕暮れの旧市街

川面に映る建物のライトがきれい。
川は旧市街を取り囲むように流れる、リュブリャナ川。

ツーリストインフォメーションは、町の中心部、トリプルブリッジのすぐ側にあります。


ブログランキングに参加しています。 応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 旅行ブログ 東欧・中欧旅行へ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 女一人旅へ
にほんブログ村
にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ
にほんブログ村

2015年5月28日木曜日

Slovenia/Skojcan Jame -- スロベニア旅行記・シュコツィアン洞窟群

ブレッドから首都リュブリャナに移動した翌日。
この日は朝から雷雨の予報でしたが、朝起きると予報が外れて良いお天気!
なので、以前から楽しみにしていた鍾乳洞へ行くことに。

スロベニアは、ヨーロッパの中でも水が豊かな国の一つであることは先にも書きましたが、国土のおよそ43%がカルスト地形という雨水や地下水などによって浸食された地形から成っています。
このカルスト地形の代表的なものが鍾乳洞。
スロベニアにはおよそ10000もの鍾乳洞があると言われています。

上の展望台から洞窟群の正面を見たところ。

中でも、ポストイナ鍾乳洞とシュコツィアン洞窟群は特に有名。
両方とも同じ地域にあるため同じ日に両方を見ることも可能ですが、私は今回シュコツィアン洞窟群へ行ってきました。

1枚目の写真と同じ場所から、洞窟群を見おろしたところ。
この後、下に見える川まで下りて行きます。

シュコツィアン洞窟群には、巨大な陥没ドリーネ(地下に空洞が発達して表層が崩落して生ずる陥没孔のこと)や深さ200メートル以上、長さおよそ6キロメートルの地下川洞窟や滝などがあります。
数多い鍾乳洞の中でも研究史上、世界的に最も知られた場所で、1986年にユネスコの世界遺産に登録されました。

これは単にのどかな風景なだけではないのです。
中央のくぼみの下には恐らく洞窟があります。
このくぼみから地下に流れ落ちる水滴が、
長い年月をかけて鍾乳石や石筍を形成していくのです。

アクセス方法を調べてみると、リュブリャナから電車が出ているようですが、ポストイナ鍾乳洞やシュコツィアン洞窟群の最寄りの駅を通るリュブリャナ−セジャーナ線は現在電車は不通になっており、その代わりに振替バスが出ていました。
シュコツィアン洞窟群のガイドツアーを調べると、ツアーには2種類あり、一番の見所を見るツアーは10時から。
最寄りの駅まで無料のシャトルバスが出ているものの、そのシャトルバスが駅を発つのが10時。
恐らく間に合わないだろうから、11時から川沿いを歩くツアーに参加して、そのツアーには10時の次の13時から参加すればいいかと、10時少し前に最寄りの駅、Divacaに着くバスでリュブリャナを出発しました。

通勤時間にも関わらず、バスは渋滞で遅れることなく、Divacaに10時少し前に到着。
駅を10時に出発するシャトルバスも、10時ぴったりに駅を出発し、10時少し過ぎにはシュコツィアン洞窟群に到着。
丁度シャトルバスがゲートにさしかかると、ツアーの一群が見えました。
シャトルバスで一緒だったクロアチアから来たオーストラリア人の女の子は、10時からのツアーにどうしても参加したかったらしく、バスを降りると大急ぎでチケットを買い、猛ダッシュでツアーを追いかけて行きました。
私は猛ダッシュするほど急いだ旅ではないので、先の予定通り、11時の川沿いを歩くツアーに参加したあと、メインコースのツアーに参加することに。

放牧されていた馬が私たちを見ると駆け寄ってきました。
なんとこの馬、リピッツァナーという品種の馬で、
その昔、世界最良の軍馬として認められた馬なのです。
身体は柔軟で頑丈、忍耐強く感受性がとても豊か。

岸壁に沿って整備された道を下りて行きます。

11時からのツアーは、私の他にとても気さくなオランダ人の男性二人。
クロアチアにアパートを持っているそうで、そこを起点にスロベニアとクロアチアを旅行しているとのこと。
スロベニア人のガイドの女性もとても気さくで、4人で楽しくおしゃべりしながら歩きました。

これがシュコツィアン国立公園の全体図。
私はまず最初にオレンジのルートを周り、
その後赤のルートを歩きました。

(画像はシュコツィアン国立公園のウェブサイトより)

まず歩いたのは、上の②のオレンジの線の部分。
点線は地下の洞窟内を表しています。
このコースでも100メートルの高低差があるところを歩くので、高いところが怖い人には難しいだろうなぁ、、、と思っていたら、オランダ人の一人が高いところを歩くときに、とても落ち着かない様子になることに気がつきました。
同じように感じていたガイドの女性が尋ねると、「あまり得意ではない」と。


しかもこの後、①のコースも歩くといいます。
このコースで一番の目玉は、高さ150メートルの峡谷にかかる橋。
もう一人の男性に、「大丈夫なの?」と聞くと、「橋があることは話したよ」といたずらっぽく笑いながら言います。
ガイドの女性も、『困ったわねぇ、、、』とでも言いたげな形相。
私も同じ心境、、、



2枚目とは逆に、下の川から上の展望台を見上げる。
高い!


1時間半のコースを終えて、少し休憩してから、3人で再び次のツアーへ参加しました。
途中、雨が降って来ましたが、15分ほど歩くと洞窟に入り、そのまま洞窟内を1時間ほど歩きました。

暗い中をどんどん進んで行くと、息を飲むような美しい巨大な鍾乳石が目の前に次々と現れました。
私は鍾乳石についてはほとんど知らず、日本に帰って来てから調べてみましたが、良く知られている上からつららのように下がっている『つらら石』や、逆に下から伸びているような『石筍』、田んぼの畦のような『リムストーン』など、その形態は様々で、見ていて飽きません。
そしてこの鍾乳石、1センチ伸びるのに、つらら石はおよそ70年、石筍はそのおよそ倍の130年ほどかかるそうです。
この鍾乳洞がいつ頃出来たか、はっきりとした時期は分かっていないようですが、およそ2億年前ほどだと、ガイドさんは言っていました。

(こちらのコースでは写真撮影は許可されていないので、Wikipediaから写真を拝借しました。)

リムストーン
(写真はWikipediaより)

下からにょきにょき生えているようなものは、『石筍』(セキジュン)
石のタケノコとは、正にその通り!
でも実際には下から生えているのではなく、上から落ちて来た水滴が沈殿したもの。
(写真はWikipediaより)

さて、例の高所恐怖症らしいオランダ人の男性。
途中から橋に向かうまでかなり高いところを歩かなくてはならなかったのですが、そのときは脇目もふらず前進。
そして問題の橋は、ピューッと、あっという間に渡り、私が橋を渡り始めた頃には、もう橋を渡りきっていました。

これが例の橋、Cerkvenik橋
(写真はWikipediaより)

出口で会ったときには、清々しい笑顔で迎えてくれ、私も一安心。

二人と別れた後、私はDivaca行きのシャトルバスに乗り、リュブリャナ行きの振替バスも時間通りに来てくれて、17時にはリュブリャナへ到着。

この日は一日雨の予報が、結局シュコツィアンで15分ほど降っただけでした。
ラッキー!

そうそう、オランダ人の男性がガイドの人に、「ここ(シュコツィアン)とポストイナはどちらが良い?」聞いていましたが、ポストイナは子どもから年配の方まで幅広く楽しめるように配慮されていると思います。
一方シュコツィアンは、アップダウンのある道を自分の足で歩かなくてはなりませんので、足腰に自信がない方には、今回のツアーは両方ともとても厳しいツアーだと思います。
私はかなり歩ける方だと思いますが、それでもこの日シュコツィアンで3時間以上歩き、その後もリュブリャナで歩いているので、宿に戻る頃には口もききたくないくらい、くたくたでした。

ポストイナ鍾乳洞
シュコツィアンとの最大の違いは、洞窟内での撮影が許可されていること。
(写真はWikipediaより)

ここではコンサートも開催されるそう。
収容人数は10,000人!
(写真はWikipediaより)

それでもシュコツィアンは一見の価値あり!
それくらい素晴らしい鍾乳洞でした。

《シュコツィアン洞窟群》
URL:http://www.park-skocjanske-jame.si/
入場料:ツアー①のみ、16ユーロ(大人)
    ツアー①と②両方、21ユーロ(大人)
ガイドスケジュールは、↓を参考にしてください。
http://www.park-skocjanske-jame.si/eng/skocjan-caves-park_tourist_tours.shtml


ブログランキングに参加しています。 応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 旅行ブログ 東欧・中欧旅行へ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 女一人旅へ
にほんブログ村
にほんブログ村 海外生活ブログ トルコ情報へ
にほんブログ村