2014年7月31日木曜日

Ağrı Dağı -- アララット山

日本に住んでいたときは、トルコに来る度必ずトルコ国内を旅行していたのですが、住むようになると家を留守にすることが心配だったりで、中々行けていません。

近場ならば良いのですが、興味のあるところはどこも最低でも2泊は必要なところばかり。
今年は時期を見て、以前からずっと行ってみたい、マルディンやハサンケイフなどのある、南東アナトリアへ出掛けてみたいと思っています。

そしてその次はここ、かな?


こことは、アララット山。

アララット山は、大アララット山と小アララット山の二つの山から成っており、標高5,137メートルの大アララット山はトルコで最も高い山。
成層火山なため、外観は富士山によく似ています。

トルコから見たアララット山。
(写真はWikipediaより)

そしてこの山は旧約聖書に出て来る、『ノアの方舟』が流れ着いた山として知られています。
先日日本でも映画、『ノアの方舟』が公開された際に、テレビでアララット山のことが紹介されたので、ご存知の方も多いと思います。
事の真相は分かりませんが、トルコはキリスト教ととても深いつながりのある国なので、何が出て来ても不思議ではありません。

左が小アララット(3,896メートル)、
右が大アララット(5,137メートル)。
(写真はWikipediaより)

この山への登山はもちろん可能ですが、アララット山のある東アナトリア地方の冬は寒さがとても厳しいため、登山に適したシーズンは7月から9月。
また外国人がアララット山への登山を希望する場合は、事前に許可証の申請が必要となるそうです。

今年アララット山への登山を予定している友だちから嬉しいお誘いがありましたが、苦しいことは苦手、、、
なので、私はのんびりとトレッキングを楽しみ、チャイでも飲みながら、アララット山の壮大な風景を楽しみたいと思います。
友だち、頑張れ〜!

2014年7月29日火曜日

鰻が絶滅危惧種?

日本では、今日は土用丑の日でしたね。
でも私たちが普段食べているニホンウナギが、先月6月12日に国際自然保護連合 (IUCN)によって、絶滅危惧種に指定されたのはご存知ですか?

原因は『獲り過ぎ』。
このビデオを見れば分かると思いますが、今現在国内流通している鰻は全て、元は天然もの。
鰻の人口孵化は非常に困難なため、養殖と言われているものでも日本にやって来る(天然の)ニホンウナギの稚魚を捕獲し養鰻池で育てて出荷しています。

ニホンウナギは1970年代から減少傾向にあったのですが、それに変わって当時注目されたのがヨーロッパウナギ。
このヨーロッパウナギの稚魚が中国で大量に養殖され日本に入って来たことで、それまで鰻屋さんでしか食べれなかった鰻が、スーパーで売られるようになったのです。
しかしながらヨーロッパウナギもその後減少の一途を辿り、2010年よりEUはヨーロッパウナギの輸出を全面的に禁止しています。

ニホンウナギもその後減少し続け、今回絶滅危惧種へと指定されました。




そして今、ニホンウナギに変わって注目されているのが熱帯地方に住む『ビカーラウナギ』。
けれどもここでも既に同じ現象が起きています。
「売れるから獲る」という理由から、ビカーラウナギの収穫量も減少傾向にあり、今やこの鰻も『準絶滅危惧』に位置づけられているそうです。

このまま何もせずに鰻を食べ続けると、近い将来鰻は市場から姿を消してしまうかもしれません。

私にとっては、鰻はまだまだ特別な食べ物。
年に一度でいいから、高価であっても美味しい鰻を、鰻屋さんで食べたい。

その為に必要なのは、鰻資源の保護と管理。
世界一鰻を食べる日本人だからこそ、この問題について考える必要があると思います。

もっと詳しく知りたい方は、こちら

2014年7月28日月曜日

きれいな夕暮れ

バイラム初日の今日。

湿度のせいか、空の色が面白い!

お天気は朝からとっても良かったのですが、とにかく暑い!
うちは西を向いているお陰で西側にあるマルマラ海からの風が抜けて行くのですが、何よりこの時期、西陽が強いのが難点。
昨年は蒸し暑い日本から越して来たばかりだったのでそれほど気にならなかったのですが、今年のイスタンブールは去年より蒸し暑いように感じます。

それでも夕方になると少し涼しくなるので、今日は夕暮れ時に海岸へ散歩へ行って来ました。

家の近所は人気もまばら、、、だったのですが、海岸には私と同じように沢山の人が夕涼みに来ていました。




そして今日は太陽が沈んだ後、空がとても面白く変化しました。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、空に境目が出来ています。

丁度太陽が沈んだ辺りから、空に境目が出来ています。

これ、ネットで調べてみたら、『地震の前兆』だという説がかなり有力なようなのですが、、、どうでしょう。

そしてこれも分かりづらいかもしれませんが、右側に放射状に雲がのびています。(左側にもあるんですが、、、)


不思議な光景にちょっとドキドキしながら家に帰ると、あれ、リビングの電気が点かない!
ああ、またか、、、しかもバイラムで電気屋さんは多分水曜日までお休み(涙)
私にとっては、今は地震の心配よりも電気が点かないことの方が問題かもしれません(笑)

友だちが手作り販売しているミツロウキャンドル。

キャンドルはきれいなんですが、火を灯すので、熱いです。

Iyi bayramlar! -- 祝砂糖祭!

1ヶ月前に始まったラマダン(断食月)は昨日で終わり、トルコでは今日からからラマザン・バイラム、別名シェケル・バイラム(砂糖祭)で3日間祝日となります。

うちの近所も休暇で故郷や旅行に出掛けた人が多いのか、町全体がひっそりとしています。

断食明けの祝日をなぜ砂糖祭というかということは先日のブログで書きましたが、この時期、子どもたちが家々をまわり、甘いお菓子をねだることからという説もあるようですが、うちの近所は子どもが少ないせいか、残念ながらまだ経験していません。

私は仕事があるので、遠出はせず、いつも通りイスタンブールで過ごす予定。


このビデオは、トルコ航空のプロモーションビデオ。
イスタンブールに住んでいる私でも、つい出掛けたくなってしまうような、イスタンブールの魅力がたっぷり紹介されています。
日本の皆さんは今週は普段通りの方が多いと思いますが、画像からだけでもイスタンブールを楽しんでください!
Enjoy!

2014年7月27日日曜日

新年、そして新月

昨日、7月26日はマヤ暦では新年、そして今日7月27日は獅子座の新月。
新年も新月も、新しいことを始めたり決断するには最適な時期。

どんなときでも、希望を忘れない。
辛いことも悲しいことも、それには必ず意味があります。

個人的なことですが、私は今年前半はどうも調子がイマイチ。
何をやっても上手くいかず、人に対しても思い遣る余裕がなく、そんな自分にイライラして、何もかもがスタックしたような状態でした。
でもそれも、夏至が近づく6月頃から滞ってたものが何かの拍子に外れ、それと同時に物事が再び動き始めたのを感じています。

そのお陰か、この2ヶ月間は沢山の新しい人たちとの出会い、そして再会に恵まれた月でもありました。
ご縁のあったそれぞれの方は、単なる出会いではなく、内面での深いつながりを感じたり、これからの自分の生き方に影響を与える、そんな方たちばかりです。

力まず、風に乗るように、流れに身を任せる。
ゆるゆると、、、

個人的には、これから更に物事は加速して流れて行くように感じています。
恐らく自分の居心地の悪いこと、無理して自分を飾るような物事を手放したことで、流れとなるスペースが自分の中にできたからかもしれません。

今日のカズダーはきっと深い闇に包まれているはず。
月明りはないけれど、無数の星が散りばめられた夜空はきれいだろうなぁ。

そんな新月の前夜は、ロウソクを灯して、熱いハートでこれからの自分を静かにイメージ。
これから自分や自分の周囲がどう流れ変化して行くか、ワクワク楽しみ!

2014年7月26日土曜日

Deniz Börülcesi -- アッケシソウ

先日、日本では珍しいセミズオトゥ(スベリヒユ)について書きましたが、もう一つ、日本では余り馴染みはないけれど、トルコで良く食べられる野菜を紹介します。

それがこれ、デニズ・ボリュルジェシ。
日本では『アッケシソウ』として知られています。

デニズ・ボリュルジェシ、別名サリコルミア。
海のアスパラガスとも呼ばれているそう。

5月くらいから魚屋さんや八百屋さんで良く見かけるようになって、「何だろう?」と内心思いつつも中々食べる勇気がない、、、
でもあるとき友だちと行った魚料理のレストランで、隣のテーブルにいたトルコ人が食べているのを見て、私たちも挑戦!
その時は海藻の一種だと思っていたのですが、これ、海藻ではなくて塩湿地に生育する植物でした。

レストランでは茹でてレモンをかけただけだったのですが、味に癖がないのでどんな風に味付けしてもいけるかもと思い、翌日早速買って来て家で調理してみました。

調べてみたら、生でも食べれるとのことだったので、先の方を食べてみると、しょっぱい!
ただし生で食べられるのは、先の方の柔らかいところだけ。
他の部分は芯がとても固くて、茹でた後に芯から外さないととても食べれません。

最初はどんな風に調理したら良いかも分からずでしたが、今は15分ほど茹でた後枝や茎からはずして、トルコ風ならニンニク、オリーブオイル、レモンで、和風なら出汁と焼き海苔で和えていただいています。
和風はトルコ人の友だちもかなり気に入ってくれて、良く食べてくれます。

枝?からはずしたところ。
調理の仕方が分からず、完全に茹ですぎ。

アッケシソウは、別名をサンゴ草と言い、塩湿地で生育していることから塩はもちろんのこと、海中のミネラルが濃縮されているそうです。
栄養価も高く、カルシウムは牛乳の7倍、鉄分は海苔や昆布の40倍、カリウムは牡蠣の3倍含まれているとか。
すごい!

トルコでは一束(恐らく300gくらい)2リラ(約100円)でしたが、オランダでは高級食材らしく100g3ユーロ(約420円)もするそうです。

日本では、その名のとおり、北海道の厚岸と瀬戸内海で自生しており、春から夏にかけては緑色ですが、秋には真っ赤に染まるそうです。
真っ赤に群生するアッケシソウ、きれいでしょうね。

これが枝の部分。
これはどう調理しても食べられません。
でもきれいで、キッチンに飾ってあります。

貝原益軒の大和本草では、アッケシソウは『不老長寿』の珍しい草と書かれているそうです。
夏バテにも効果があるようなので、手に入るようなら是非食べてみてくださいね。

2014年7月25日金曜日

戦争を考える

日本でも報道されているのでご存知の方も多いと思いますが、6月30日にパレスチナ自治区でイスラエルの少年3人が殺害されて以来、イスラエル−パレスチナ間の関係が更に悪化し、両国間のミサイル攻撃が続く中、先週の金曜日、イスラエル軍はパレスチナ自治区への地上侵略を開始しました。

7月20日の朝、イスラエルからガザ地区方面を撮った写真。
(写真はThe Huffington Postより)

7月25日現在、ガザ地区での死者は800人を超えました。

人はどうして殺し合うんだろう。
どうしたら戦争はなくなるんだろう。

これは私が小さな頃からずっと疑問に思っていることで、明確な答えは今でも見つかりません。
今日もFacebookにアップデートされた友だちからのリンクやニュースを見てそんなことを考えていたら、ふとディズニー映画『ポカホンタス』のテーマソングである、"Colors of the Wind"が心に浮かびました。


もし誰もが繋がっていて、戦っている相手が実は自分のきょうだいだったと知ったとき、それでも人は戦い、殺し合うのでしょうか。

戦いの犠牲になった男性の親族。
パレスチナ側の犠牲者のほとんどは民間人。
24日は国連が運営している学校が砲撃され、15人が亡くなりました。
(写真はThe Huffington Postより)

世界中で大勢の人が、この戦いに反対するために立ち上がっています。
国を超えて、宗教を超えて。
一日も早く戦いが終わり、パレスチナの人たちに安全と自由が戻りますように。

2014年7月24日木曜日

Otobüs -- バスの旅

ガイドブックなどでご存知の方も多いと思いますが、トルコ国内を陸路で旅をするには長距離バスがとても便利。
もちろん移動時間が一番短い飛行機も魅力ですが、飛行機の難点はチケットの値段が高いことと、大概の場合、空港が目的地の中心部から遠いということです。

私はバスで10時間以上かかるところは、よっぽどでない限り飛行機を利用しますが、先日2度目にカズダーへ行く際に、行きの飛行機のチケットが異常に高かったので、久しぶりにバスを利用してカズダーへ向かいました。

アジアサイドにある、メトロバスのターミナル。
バスの発着がアナウンスされていますが、ここは全てトルコ語

以前バスでブルサやコジャエリに行ったときは、アジアサイドのハレムというターミナルで当日チケットを買いましたが、今回は事前にバス会社のセールスオフィスでチケットを購入。
出発当日はそのセールスオフィスから最寄りのバスターミナルまで、セルビス(サービス)バスが迎えに来て、ターミナルから目的地行きのバスに乗り換えました。

これがバスのチケット。
塗りつぶしてあるところに名前が入っています。
その後ろの"Bayan"は、「女性」という意味。
大事なところは説明しながら○で囲んでくれました。

乗車してすぐに出されたお茶とお菓子。
到着するまでも、定期的にお水などのサービスもあります。

私が乗ったアジアサイドのサマンディラにあるメトロバスのターミナルからカズダー近くの町、エドレミットまでおよそ6時間。
6時間を、長い!と感じる方もいるかもしれませんが、深夜の出発だと寝て目が覚めたら目的地、ということも多々あるので、時間帯によってはそれほど長く感じないかもしれません。
今回私は日中の便で行きましたが、途中フェリーに乗ったことや、窓際の席から外の景色を眺めているうちに、あっという間に目的地に着きました。

今回通ったルートは;
イスタンブール(アジアサイド)− ヤロワ − ブルサ − ススルルック − バルケシル − エドレミット
イスタンブールからヤロワまではフェリーで渡りました。

放牧された馬たち。
こんなところで馬に乗ったら、気持ちいいだろうなぁ〜!

6時間の旅の間、2度ほどお茶とお菓子のサービスがあり、また目的地途中にある、バス会社の運営するサービスステーションに30分ほど停まるので、そこで食事や買い物もできます。

また席は見知らぬ男女が隣同士なることは決してありません。
そして女性は大概の場合、バス前方の席を割り当てられることが多いようです。
これは安全面を配慮してとのことだと、以前聞いたことがあります。
この日のバスは満席でしたが、私の隣は若い女性でした。

途中風の強い地域なのか、風力発電所が。
日本も原発ではなく、代替エネルギーの技術輸出を!

バスは予定通りほぼ6時間でエドレミットへ到着。
料金は65リラ(3250円)でした。

エドレミットのバスターミナルで産まれた仔犬。
8匹?かな。

バスに乗ってみて感じるのは、トルコは広いということ。
イスタンブールの中心部を抜けると、緑が段々と増えて来て、ヤロワを渡った辺りから、放牧された馬や牛、羊の姿も多く見かけ、大地の豊かさを実感しました。

この晩、カズダーは満月。
月が空高く上るにつれ、山が段々明るくなって行く様は、都市部では体験できない。
自然の美しさを身体と五感全てで感じた夜でした。

飛行機でビュンとひとっ飛び、、、も良いですが、時間に余裕のある方は、景色を楽しみながら、途中下車しながらのバスの旅もいいかもしれませんね。

2014年7月20日日曜日

久しぶりのオーガニックバザール

今日は久しぶりにオーガニックバザールへ。

先月、今月と来客が多く、バザールに来たのは3週間ぶり。
バックパックと手提げバッグいっぱいに、ズッキーニやキュウリ、豆、オクラ、ビーツ、菜っ葉類、そして重いけれどメロンを買って来ました。

イズミール産の野菜。
オクラは日本のものよりずっと小さい。
今日は生でいただきました!

その中でも、私はセミズオトゥという野草?が大好き。
これ、日本ではスベリヒユというそうで、山形県では『ひょう』と呼ばれ、「新しい1年にひょっとして良いことがあるように」という願いからお正月におひたしにして食べると、米沢出身の友だちから聞きました。

ただ残念なのは、日本では、農業においては執拗な雑草として嫌われているそうな。
でもこのスベリヒユ、調べてみたら栄養価がとても高い野草らしいのですよ。
特にグルタチオンとオメガ−3−脂肪酸の栄養分が高いそうで、老化防止や放射線障害予防で注目されている他、血圧・心臓冠動脈病予防などへの血管系への作用や子宮頸がん予防としても有効な健康食材であるらしいです。

これがセミズオトゥ、ヒベリスユ。
カズダーでも草むらに生えていたのをいただきました。
くせが無くて美味しい。

『執拗な雑草』ということは、言い換えれば『生命力が強い』ということ。
抜いても抜いてもメゲズに生えてくる様子を想像するだけでも面白くって、元気になります。

このスベリヒユ、生でもおひたしでも炒めても美味しいです。
全体的に少し酸味があり、茎の部分はもやしのような食感があります。
私が一番好きなのは、スベリヒユのサラダ。
数種類の生の野菜と一緒に、味付けは塩、コショウ、オリーブオイルとざくろ酢でいただきます。
今日買ったスベリヒユも、もちろんサラダで!

今日買った野菜。
これにヒベリスユに菜っ葉を2種類、それとキュウリを購入。
全部で約1500円。
私は家ではほとんどお肉をいただかないので、この量の野菜は3日で無くなります。

そしてトルコではサラダの他にニンニク入りのヨーグルトで和えたものが一般的。

お買い物の後はやっぱりギョズレメ!
今日もとっても美味しかったデス。
おばさん、ご馳走さまでした!
Elinize sag ol!

日本の農家のみなさん、セミズオトゥは暑さや乾燥にも強いそうなので、葉ものが不足しがちな夏に育ててみてはいかがでしょうか?

2014年7月19日土曜日

Byram -- もうすぐバイラム

6月28日の日の出から始まったラマダン(断食月)も3分の2を終え、残すところあと10日ほどとなりました。

ラマダンが終わるとそのまますぐに3日間のラマザン・バイラムという祝日となります。
この祝日は断食の終わりをお祝いして甘いものを沢山食べるお祭りでもあるので、別名を『シェケル(砂糖)・バイラム』とも言い、この時期帰省したり、誰かの家を訪問するときに手みやげとして甘いものを持っていく習慣があります。
私も去年、友だちの家に呼ばれたとき、チョコレートを持って行きました。

掘れば必ずと言っていいほど遺跡が出て来る国、トルコ。
ここは私のお気に入り、ディディマ。

いつも観光客で賑わっているスルタンアフメット歴史地区でも、バイラムの初日は休館日に当たれば終日、そうでない場合も午前中は閉館になり、グランドバザールやスパイスバザールもバイラム中は全期間もしくは数日間、お休みになります。
今年は28日の午後から30日までがこのシェケル・バイラムにあたるため、25日の夕方頃から故郷や休暇に出掛ける人たちで、交通渋滞がいつもにも増して酷くなることでしょう。

昨年行ったアンタルヤのデュデン滝。
丁度桑の実の季節で、公園内で桑の実を摘んでいたおばさんから、
「はい、食べなさい」ってもらったっけ。

イスタンブールの私の友だちも、地方から来ている人たちはほとんどが故郷へ戻り、イスタンブール出身者は、地中海のボドルムやフェティへへ行くようです。

黒海の海も静かで休暇には良い場所。
ちなみに黒海はその海水が黒みを帯びていることから、
そう呼ばれるようになったそうです。
豊かな生態系のある黒海では漁業も盛んで、黒海産のハムシは最高に美味しい!

私はどうしようか、と考え中。
地中海に行く友だちから、一緒に行こう、と誘われていますが、この時期の地中海の暑さは半端ないし、今年は久しぶりに一人旅に出たいので、バイラム中は大人しくしていようかなとも思っていますが、さてどうなることか。

2014年7月18日金曜日

One Heart Dance -- ワンハートダンス

7月4日より始まったカズダーでのワンハートダンスは13日に無事に終了。
この10日間での参加者はのべ人数でおよそ35名、そのうち10名は10日間連続してダンスを続けてくれました。

13日、最終日の朝。

ロイ・リトルサンの来土は今回が2回目。
またトルコで彼がこのようなダンスセレモニーを行うのは今回が初めて。
イスタンブールからバスで6時間もかかる、決してアクセスが容易だとは言えないカズダーに、これほどの人たちが集まり、10日間セレモニーを継続できたことは素晴らしいことです。

ありのままの自分でいられる仲間たち。
離れていても、いつも近くに感じる。

すがたかたちは違えども、また異なる言語を話そうとも、私たちは一つ。
これは思考と心も同じで、それを一つに統合することを目的として行われたのがワンハートダンスです。
始まるまでは、本当にそんなことが可能なのか疑問に思う参加者も多かったようですが、10日間もの間、1日24時間、昼も夜も継続して行われる肉体的にも精神的にもタフなセレモニーを通して生まれた強い絆を、参加した誰もが実感したことと思います。

ゼウスやアフロディアスなど、沢山の神話のあるカズダー。
また紀元前3000年からオリーブが栽培されていたことから
カズダーの別名は『オリーブの谷』

セレモニーが全て終わった後、みんなの清々しい笑顔を見ながらいただいたご馳走は、最高に美味しかった!

みんなで作ったお祝いのご馳走。
玄米とごま塩、タマネギと人参のお焼き、干しトマトとチーズ、
キュウリとスイカピクルス。

このセレモニーでは、異なる環境下で起こる出来事に揺さぶられ、これまで抑圧して来た様々な感情が表面に出て来た人も多かったようです。
本来の自分と向き合い、自分を、そして自分の鏡でもある相手を赦し、受け容れるというレッスンを、多かれ少なかれ誰もが体験したようでした。

7月12日、満月。
この日は沢山の野生動物が姿を現してくれました。

多くの人はプラスのエネルギーは歓迎しますが、マイナスのエネルギー、例えば怒りや憎しみなどは敬遠しがちです。
けれどマイナスのエネルギーが無ければプラスのエネルギーも存在しませんし、そもそも怒りや憎しみなどは、相手に関心があるからこそ、生まれる感情でもあるのです。
それをぶつけられた側もですが、時にはぶつけた側も苦悩するかもしれませんが、その感情の向こうにある何かに意識を向けると、怒りや憎しみも違った形で捉えることができます。
そのような方法でマイナスのエネルギーを認め受け容れることで、私たちはより多くの人と豊かな気持ちで向き合うことができる、そんなことを私も自分自身やみんなからの体験を通して感じています。


ロイは昨日、次の目的地へと出発。
6月終わりから来客の続いた我が家も、いつもの静かな日常へと戻りつつあります。

2014年7月8日火曜日

Darbuka -- ダラブッカ

皆さんはダラブッカという打楽器をご存知ですか?

Taksim'de -- タクシムでにて紹介した、Light in BabylonのヴォーカリストMichalが叩いているゴブレット状の打楽器で、イスタンブールの人混みの中を歩いていると、どこからともなくダラブッカの音が聞こえてきます。

タクシムのイスティクラール通りにも、8歳の可愛いダラブッカ奏者のセルジャンくんがいて、大人顔負けの演奏を聞かせてくれます。

セルジャンくんのダラブッカは子どもの純粋なエネルギーに満ちあふれています。
初めてこの子を見たとき、お兄ちゃんにつきあって座っているのかな、と思っていたんですが、とんでもない!


セルジャンくんはイスタンブール在住の音楽好きなら知らない人はいないんじゃないか、っていうくらい有名。
テレビにも出演したことがあるようです。
タクシム広場からイスティクラール通りをカラキョイ方面に下って行き、ガラタサライ高校を過ぎた先で、イケメンのお兄ちゃん、ケマルくんと一緒にダラブッカを叩いています。

土曜日に行ったときも演奏していたんですが、ラマダンの影響でギャラリーが少ないせいか早めに休憩に入ってしまい、セルジャンくん、自転車を乗り回して遊んでいました。
ダラブッカを叩いていないときは、どこにでもいる無邪気でカワイイ8歳の少年です。

そして、イスティクラール通りを過ぎてガリップデデ通りをカラキョイに向かって下って行くと、そこには沢山の楽器屋さんがあります。


その中の一軒、Emin Percussion(エミン・パーカッション)は打楽器の専門店で、美しいダラブッカが沢山置いてあります。
もちろん、Emin Percussion以外にもダラブッカを置いているお店は沢山あるので、興味のある方はここを歩いてみるのも楽しいでしょう。
運が良ければ、お客さんの試し演奏に立ち会えるかも!

私も友だちの家に行く度、ダラブッカ、叩かせてもらっています。
叩き方にコツがあって難しいのですが、かなり楽しいです!

Emin Percussion
  Şahkulu Mah. Galip Dede Cad. No.8, Beyoğlu, Tunel/Istanbul
  TEL:  +90 212 249 0496
  email:  info@eminpercussion.net
  URL:  http://www.eminpercussion.net/index.html

2014年7月7日月曜日

Kazdağları -- カズダー

先週の7月4日より『世界を、私たちのハートを一つに繋げる』という意図のもと、ワンハートダンスがトルコの北西部にあるカズダーにて始まりました。

カズダーの最寄りの空港はBalikesir Koca Seyit空港。
アジアサイドのサビハギョクチェン空港より、Bora Jetで向かいました。

このカズダー、別名『イダ山』は、トルコで一番空気のきれいな場所と言われています。
私たちは友だちが繋げてくれたカズダーの一角にあるキャンプサイトを借りていますが、カズダーの山々に囲まれたその地は、緑が豊かで、日中の暑い時間でも山から吹き抜ける風でそれほど暑さを感じません。
太陽で火照った身体を、蝉時雨がそそぐ中キャンプサイトを流れる川に横たえると、あちらこちらからトンボや蝶が飛んで来ます。
夜には空から星が降ってくるんじゃないかと思うほどの星空。
これほど多くの星を見たのは、ホピ以来かもしれません。

『酸素の倉庫』と言われるカズダー。
空気が本当に気持ちいい!

またこの地域はオオカミやコヨーテ、クマも生息しているそうですが、森には食べるものが沢山あるせいか、人の気配のするところには寄って来ないようです。
ただ友だちからは、もし外で寝るなら、蛇が来るので、テントを持参するように、、、と。

サイトオーナーのワンコ、ヨギ(左)とシャンス(右)。
ヨギは生まれつき神経系の持病持ち。
ホメオパシーでどうにか出来ないものか、思案中。

そしてカズダーは、キュベレーという女神の誕生の地。
キュベレーが象徴するものは、肥沃な大地、谷や山、壁や砦、自然、野生動物(特にライオンと蜂)。古くから大地の母として、崇拝されてきました。
カズダーに行く1週間ほど前、カラキョイを歩いているとき、ふと立ち寄ったお店で、棚にディスプレイされた銅製のアロマポットの一つに彫られたシンボルに目が行きお店の人に聞いたところ、そのシンボルはキュベレーを象徴したものでした。

10ほどあったシンボルの中、目に飛び込んで来たキュベレー。

そしてこのカズダー一帯は、紀元前から良質のオリーブオイルの産地として知られています。
キャンプのオーナーもオリーブ畑を持っており、今年の収穫には是非見学を兼ねてお手伝いに来たいと思っています。
楽しみ!

今頃ここに天の川がかかっているかな。
みんなと一緒に見たかったな〜。

ワンハートダンスは来週の日曜日、13日の夕方まで、一日24時間、途切れることなく続きます。
七夕の今日はきっと美しい天の川がみんなの上にかかっていることでしょう。
私も12日の昼過ぎに再びカズダーに向かいますが、その日はなんと満月。
5月も6月も特別な友だちと見た満月。
今回の満月は何を与えてくれるのでしょうか。

2014年7月6日日曜日

Taksim'de -- タクシムで

一昨日、7月4日より始まった、ワンハートダンスのため、先月末より日本やスペインからロイや友だちが続々とイスタンブール経由でカズダー入りしました。
仕事のある私は一昨日遅くにイスタンブールに戻ってきましたが、最終日に向けて再度カズダーへ向かう予定です。

しばらく来客が続いて少し生き抜きも必要だったので、昨日は夕方から友だちとタクシムへ出掛けて来ました。

最近はタクシムと言えばZencefilへ。
友だちはパンナコッタ、私はブドウ、イチジク、アプリコットを煮たデザート。
両方ともとっても美味しかった!

陽の高いうちは静かなカフェで涼みながらお茶とおしゃべりを楽しみ、陽が傾いた頃、イスティクラール通りへ。
普段なら週末のイスティクラール通りは人でごった返しているのですが、ラマダン中ということもあって、人出は普段よりも少なめ。

以前はガラタサライ高校の辺りまでしか行かなかったのですが、数ヶ月前にガラタサライ高校を過ぎた辺りで出逢った、Light of Babylonというストリートバンドの演奏を聞くのが最近の楽しみ。
この日もちゃんと演奏していました。



Light of Babylonは、2010年にイスタンブールで結成。
ボーカルのMichalの歌声は心の奥底まで響くほど力強く、彼女の歌声をサポートする、サントゥール、ギター、そしてダラブッカとのコンビネーションは中東のエキゾチックさを際立てています。
また歌は全てヘブライ語。
これはイスラエル出身のボーカルのMichalが詩を書いているというのもあると思いますが、その他にも何か意味があるのでしょう。
他の2人のメンバーの出身地もトルコ、フランスと三人三様です。


この後、仕事が終わった友だちも合流。
おしゃべりに夢中になって気がついたら深夜を回っていました。
イスタンブールの夜は長いのです。