搭乗するのに時間がかかって、やっと乗れたーと機内に入り後方に予約した座席へ近づくにつれ、何か叫び声のようなものが聞こえてきました。
『子どもが騒いでいるのかな?』と思っていたら、私の前にいた男性が振り返って「何か問題のある人が乗っていたらしく、警察が出動しているみたいだよ」と私に言いました。
席について外を見ると、警察の車両が! |
え?
え、え?
問題のある(かもしれない)人は若い男性のようで、「ウォー、ウォー!!!」とひたすら叫んでいます。
時折何かを言っているようなんですが、押さえられているのか、身を丸くしているのか、声が曇ってよく聞こえません。
何があったんだろう、、、
どこの国の人なんだろう、、、
とドキドキしていると、突然、「アンネーっ、アンネーっ!!!」とその人は叫び出しました。
アンネっ???
『アンネ』とはトルコ語で『お母さん』。
そう、この男性は「おかあさーーんっ、おかあさーーーんっ!」と叫んでいたのです。
それが聞こえた瞬間、私を含め周囲の人がそれを聞いて思わず『プッ』と吹き出してしまいました。
何が何だか分からないけど、やっぱりこういうときはお母さんなのね、なんて呑気な気持ちも。
男性はそれからもしばらく、「ウォーっ!」と「アンネーーっ!」を繰り返し叫んでいましたが、飛行機が離陸体制に入ると諦めたのかおとなしくなりました。
上空から見る今の時期のヨーロッパは、 冬と春が混在。 |
ふ〜、とりあえずは良かったと安心していたんですが、今度は、もうすぐイスタンブールだ〜と思っていた矢先に、新たな事件が勃発!
着陸態勢に入り、誰もが着席している最中に、一人の若いトルコ人男性が突然席から立ち上がりました。
同行者と見られる男性数名に、「おい、何やってんだ」、「座れ!」と制されるものの、それを振り切って男性はトイレへ突進。
「トイレに行きたいんだよ!」
え?
キャビンアテンダントも、「危ないから座ってください、もう少し我慢してください」と注意するものの、「トイレに行きたいんだよ!」と切れ気味にそう連発する男性。
再度周囲に促され、しぶしぶ席に戻ったものの、5分と経たないうちに再びトイレへ。
再びキャビンアテンダントに注意されるものの、「我慢出来ないんだよ!オシッコしたいんだよ!」と完全に切れて、それはもう『言う』というより『叫び』に近かった気が。
前方に座っている別のキャビンアテンダントから、「Sit down!」(もうプリーズもない命令形)と機内アナウンスされても、全く引き下がる様子もなく、機内にいたトルコ人からも注意しまくられ、誰も自分に加担してくれないことでからか、男性の怒りは爆発!
ってもらした訳じゃないですよ。
突然大声で叫んだんです。
「ここはトルコだーーっ!」と、顔を真っ赤にして。
そう言うと飛行機の前方へものすごい勢いで向かって行きました。
『ここはトルコなんだから、フランスのルールなんて通用しないんだ!』的な意味で言ったんでしょうか、、、
それをトルコ人の友だちに話したところ、友だちは笑いながら、「でもさ、トイレくらい行かせてあげればいいじゃん」と。
それ、私もこっそりだけど思ったこと。
というのも、実は私も一度だけ、着陸態勢に入ってからトイレに立ったことがあるんですよね、、、
そのときは台風の影響で中々着陸出来ず、1時間以上上空を旋回。
もうすぐ着く、もうすぐ着くと自分に言い聞かせても、悲しいかな、機内アナウンスは「台風による強風のため着陸できません。もうしばらく旋回します」を繰り返すだけ。
我慢に我慢をした上で、もうだめ、お願いーっ!と泣きついたわけです。
もちろん注意されましたが、涙目になって訴える私に同情したのか、例外的に許可してくれました。
生理現象って、時にほんと容赦ないんですよ。
その後、無事飛行機を降りたこの男性は、パスポートコントロールへ向かう間も同行者からめっちゃ注意されていましたが、反省する様子など全くなく、大声で叫んでました。
偶然にも、パリの空港で写真に写ってたお兄ちゃん。 |
『あんなことしちゃって恥ずかしい』とか、『迷惑かけて済まない』とか、この人には余りないんだろうなぁ、と思いつつ、そのときちょっと同情してしまいました、トルコ人に。
普段滅多にトルコ人に接触する機会のない人がこういう場に居合わせちゃうと、ある種の偏見みたいなものを持ってしまいがち。
普段トルコ人社会にどっぷりの私でさえ、正直、「あーあ」って思ったくらいですから。
でも、「あーあ」な人って全世界共通で、どこの国でも多かれ少なかれこういう人たちはいるんですね。
ただその場に自分が居合わせたか、そうでないかってだけ。
まあでもお兄ちゃん、次回はそうなる前にトイレは済ませておこうね。
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