コンヤでシャムセ・タブリーズ・ジャーミィへ行ったときのこと。
朝早かったこともあって人もほとんどいなかったのですが、ジャーミィの前の広場に数人の子どもたちがたむろしているのが見えました。
『ジプシーの子どもたちだ、、、』
そう思うや否や、私を見つけた子どもたちは私に駆け寄って来て、「アブラ(お姉ちゃん)、1リラちょうだい」と代わる代わる手を伸ばしてお金を無心してきました。
大都市イスタンブールには、ジプシーが沢山います。
でもイスタンブールだとジプシーの人たちは大概、道で花や食べ物やお水、ティッシュなどを売ったり、音楽を演奏して、お金を稼いでいます。
今、路上でお金を無心する人のほとんどは、シリアからの難民と見られる人たち。
なので、日常的に「お金ちょうだい」とか、「これ買って」と言われることに慣れているとはいえ、執拗だったり、買わないと「ちっ」とか言われて、ムッとすることもしばしば。
コンヤで会った子たちもジャーミィの回りをぐるりと歩く私の後を、「ねぇねぇ、お金ちょうだいよー」と言いながら付いて来て、「お金ないよ」と言っても、「1リラでいいからさぁー」と諦めません。
もうさー、お願いだから放っておいて!そう言いたくなったそのとき、子どもの一人が "What's your name?"と英語で私の名前を聞いて来ました。
ふーん、英語知ってるんだ、と言うと、「ねえねえ、名前なんて言うの?名前、教えて」と英語で言います。
私の名前を英語で言って、"And, what's is yours?"と聞くときょとんとしているので、"Adın ne?"と聞くと、"Ali"と答えました。
そのとき気がついたこと。
子どもたちの目がとてもきれいなこと。
どの子もですが、特に私に名前を聞いて来た、Aliくんの目は好奇心いっぱいでキラキラしていました。
そして私がトルコ語を話すことが分かると、みんな一斉にしゃべり出しました。
どこの国から来たの?
日本の子どもはどんな遊びをするの?
サッカーはする?
みんなでサッカーしたいんだけど、ボールがないんだ。
だからボール買って!
ボールが無理なら、パン買って!
私もお金ないのよ、だから私にも1リラちょうだい!
と私が笑いながら冗談ぽく言うと、子どもたちは大笑い。
バックパックの中にパンがあることを思い出して、「みんなで分けてね」とAliくんに渡し、じゃあ行くね、バイバイ、と言って別れました。
そのときふと思ったこと。
私は何を見ていたんだろう。
執拗にお金やものを無心してくる子どもたちを、その子たちの顔を見ることもなく『疎ましい』と遠ざけていた自分をとても恥ずかしく思いました。
でも『疎ましい』という壁を取り除いて見たら、そこにはキラキラした、澄んだ子どもたちの目がありました。
これまで、自動的に降ろしていたシャッターを降ろさず、自ら一歩子どもたちに近づくことで、また一つ、大切なことを教えられました。
夕方、少しお腹が空いたので、どこかでご飯をと思い、それならあの子どもたちと一緒に、ケバブサンドでも食べようと思ってシャムセのジャーミィへ行くと、子どもたちの姿は見えず。
でももしまた次回会えて、私のことを覚えていてくれたら、一緒にサンドイッチを食べようと思っています。
※トルコを旅行していると、こういった子どもたちに出会うことが多いと思いますが、くれぐれも持ち物、身の回りのものには注意してくださいね。私も今回、そんな素振りは見せませんでしたが、かなり注意していました。残念ながら手癖の悪い子がいるのも事実です。純粋で良い子たちでも、生きて行くためにはしてはいけないことをしてしまう子もいますので。
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