いつになったら本格的な春になるのだろう、と毎日思いますが、イスタンブールは春が短いため、気がついたら『夏』になっているのかもしれません。
陽射しは強いけれど気温は低く、日陰に入ると寒いくらい。 それでも晴天の週末ということもあって、 海岸通りは大勢の人で賑わっていました。 |
気温が低いとどうも籠りがちな私ですが、昨日は友だちと家の近くの魚料理のレストランへ行ってきました。
日本の魚料理は最高に美味しいのですが、トルコの魚料理も中々。
そしてトルコでは、"Rakı, Balık"というくらい、魚料理を食べるときには、決まってRakı (ラク)というトルコのお酒をいただくのが習わし。
最初はきつく感じるラクも、慣れると美味しい。 (写真はdijimecmua.comより拝借) |
ラクはブドウから作られた蒸留酒で、水を加えると白く濁ることから『ライオンのミルク』とも呼ばれています。
アルコール度は45%〜50%ほどありとても強いお酒ですが、私はこれまでラクで悪酔いした経験はありません。
イスラム教では飲酒は禁止されているようですが、トルコは飲酒にはとても寛容で、トルコ共和国建国の父、アタテュルク初代大統領もラクが大好きだったとか。
魚料理のレストランではいつも大体同じものをいただくのですが、この日も美味しい前菜や料理をお腹いっぱい食べて、さあお会計、と友だちと伝票をチェックしていると、隣のテーブルから何やら紙が飛んできました。
見ると、50リラ札!
私たちの隣で飲食していた4人のおじさんたちの一人が、遠慮する私たちに「いいから、いいから」、「君たちはお客さまだから」と50リラを返そうとするにも受け取ってくれず、結局は「ありがとうございます!」とありがたくいただくことに。
おじさんたちは、私たちを「トルクメニスタン人か、ウズベキスタン人」と思っていたようでしたが「日本人」だと分かると、一人のおじさんが「うちで仕事をしないか?」と(笑)
別のおじさんは、とても高級なラクを勧めてくるしで、席を立とうにも立てないでいると、ギャルソンのおじさんが、「この人たちはマルマライを作ったんだよ」と言うと、「ほお〜」とおじさんたち。
もちろん冗談ですが、ほろ酔い気分のおじさんたちはすっかりこの話しを信じていたようです。
※『マルマライ』とは2013年10月に開通したヨーロッパサイドとアジアサイドを結ぶ、海底鉄道トンネルのこと。
イスタンブールに住んでおよそ1年10ヶ月。
外国人故にぼったくられたりすることもありますが、一方でこんなおもてなしを受けるところが、トルコの面白いところでもあるのです。
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